キネステティクは「支援される人」の能力を最大限に引き出し、「支援する人」の身体が楽になる、これまでの固定概念にとらわれない、人の構造や機能的な動きに基づいた「動きの学習プログラム」です。

 

 ある時一人のご利用者様のリハビリを担当することになりました。その方は。脚の骨を骨折後、移乗時にほぼ全介助で、移乗のたびに何度も謝ってばかりいました。なぜならいつも介助量が多いことに対して申し訳なく思っていたからです。それからその方にキネステティクを取り入れ、ご自身ができることを少しずつ積み重ねていき、その後は移乗動作はほぼ一人でできるようになりました。もちろんもう謝ることはなくなり、笑顔がふえ、自信がついたとのことでした。このような経験から、支援される方の能力を最大限に引き出す重要性を実感すると同時に、私自身も介助量が減って楽になったと、素直に思いました。

 

 もちろん緊急時、急ぐ必要がある時、体調が優れない時など、全介助が必要な時もあります。しかし、支援される方の身体能力を最大限に引き出し、「支援される方」が自分自身で動けるようになっていくには既存の支援方法では難しいと感じています。

 

 このキネステティクの講習会が「支援される人」の能力を最大限に引き出すための方法を知りたい方、そして「支援する人」が少しでも身体の負担を減らしたい方の一助になればとても嬉しいです。

 

 小さな一歩が人生を大きく変えることもあります。ぜひ一度体験して頂ければ幸いです。